何らかの原因で顎関節や下あごを動かす筋肉（咀嚼筋）に過度の負担が継続的にかかると、

こういった症状をまとめて『顎関節症』と呼びます。

また顎関節症は寝ているときに起こる「歯ぎしり」とも密接な関係があり、歯医者さんで奥歯が削れていると言われてマウスピースを処方される方もたくさんいます。

さらに症状はあごばかりでなく、肩こり・首こりや、腕や指のしびれ、偏頭痛、めまい、目、耳、鼻にも何らかの不快感を感じることもあり、近年ではストレスとの関係性も指摘されています。

このように顎関節症の症状は広範囲にわたり、軽い症状から重い症状まで、個人差が大きく、さらに再発もしやすいのが特徴です。

重症の場合は、ほうっておくと、進行してあごの機能が完全に破壊されてしまうこともまれにありますので、何らかの異変を感じたら早めの対応をお勧めします。

こちらのサイトでは、この顎関節症の原因やメカニズム、当院での治療法から自分でできるセルフケアなどを紹介していきます。

顎関節症の原因はいろいろ考えられますが、大多数は上下の歯の噛み合わせの異常によるものです。

噛み合わせに異常が起こると言われる原因は、

これらによって、顎関節周囲の筋肉が過緊張を起こし、顎関節に過度の負担がかかるためと言われています。

さらに全身的な問題、体のゆがみや生まれつき関節に問題のある場合や、ケガや事故などで関節に外傷を受けたことが原因となることもあります。

原因の多くは診断学の進歩によって、明らかにされましたが、いまだにわからない点も多く残っているのが現状です。

当院では、全身的な姿勢のゆがみの結果として、首から上のゆがみが大きくなり、そのまま極端な片噛みが習慣化され、顎関節や顎の周囲の一部の筋肉にだけ負担がかかり続け、顎関節症が表れると考えます。

歯科や口腔外科的には、噛み合わせを治すことが一番重要です。

例えばスプリント(マウスピースのようなもの)を上あごや下あごに入れ、上下の噛み合わせが均等に接するようにします。
そうすると顎の関節頭が正しい位置に戻り、筋肉の緊張がとれ、スムーズに動かすことができるようになります。

また 、歯並びの矯正や、重症の場合は顎の骨の手術などが検討されます。

その後、微調整をくり返し、症状が取れた段階で必要があれば、入れ歯やクラウンと言うかぶせ物などを入れたりする事で、噛み合わせを調整したりします。

しかしながら、一般的な歯科、口腔外科やマッサージなどでは、顎にのみ焦点を当てているので、
ある程度は痛みや違和感がなくなっても、長期的に見ると再発したりして、顎関節症はなかなかよくならないのが実情です。

当院の顎関節症に対するアプローチ

先にも述べましたが、顎関節症は全身的な姿勢のゆがみの結果として表れます。特に首から上のゆがみが大きい場合は顎関節にも大きな負担がかかります。

また複数の要因が重なっていることも多いので噛み合わせ以外の原因を様々な角度から検査します。

そしてまずは、

筋肉や骨格のゆがみを自然な状態に戻していくために、姿勢矯正・猫背矯正などの全身の調整を行います。

猫背などが原因で起こっている顎関節症は、それだけで不調が改善することが多いです。

全身調整だけで改善しにくい場合は、首から上の調整を細かく行います。
その後、顎（首から上）と体の連動した動きを作っていったり、ストレスケアを行います。

骨格や筋肉を整えるのは整体や鍼灸治療においては最も得意分野です。
顎や首、頭部のねじれやゆがみ、そして全身のゆがみを矯正し、全身の筋肉のバランスを適度にし、安定した姿勢へと導きます。

さらに、当院の行う顎関節症の治療は、多くの病院や接骨院で行われているマウスピースや電気療法は行ないません。

そもそもの原因である全身のねじれを矯正した上で、再発しないための姿勢指導から、あごを機能的に動かせるようになるためのセルフケア指導など、
多角的・総合的に行っていくので、整体との相乗効果も高く、顎関節症の方にとって理想的なアプローチが可能なのです。

病院では、多くの顎関節症がマウスピース矯正や経過観察のみになってしまうため、根本的な改善は見込めず諦めて放ったらかしになってしまうケースが多いのですが、軽度であれば根本改善は十分可能です。

また重度の場合でも痛みの改善・軽減は可能性があるので、諦めないで整体の治療も選択の一つに入れていただければと思います。

そしてこれまで数多くの顎関節症の患者さんと向き合ってきた当院にご相談いただければ幸いです。